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税務戦略
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 税の繰り延べで雪だるま式資産運用-損益通算不可より税率そして実現主義のメリットを活かせ！
 個人投資家の株価指数先物・オプション取引課税の概要
２００４年の税制改正以前にあった問題点
そして２００４年の税制改正
非上場株と上場株の損益通算を利用した事例
個人投資家には２２５も実現主義
金融資産運用における複利の効果
「複利の魔力」
１０００万円を年に倍にしても、そこで、税金を払ってしまうと、なかなか増えません。税金がなければ、１０年で１００億です。では、ここで利益を確定したら、その時、４１億の税金を払っても５９億が残ります。（毎年、払っていた場合は１０億しか残っていません。その差４９億円。）税金というのは、なるべく先送りした方が、複利で資産を増やせるので、有利なのです。
個人の税率２０％で考えても、１０年間毎年支払っていたら２０億にもならないが、１０年繰り延べて、１０年後に２０％の税を払うと８０億残る。その差は歴然だ。
２０００年以前の法人と同段階の個人
クロス取引損失計上事件
納税者側勝利は当然
ストラドル課税繰延事件
個人はあくまで実現主義
法律をどう読んでも課税できない
税務戦略の基本的なパターン
税務戦略の基本的なパターンは、所得の種類の変更、所得の帰属主体の変更、または所得の帰属年度の変更によって租税負担を減少させることである。「税務戦略入門−タックスプランニングの基本と事例」（渡辺智之著３２頁）
課税繰延べの利益
実現ベースの課税の一つの帰結は、課税繰延べの可能性が生じることである。含み益が発生しても課税されず、実現時に課税された場合、課税が遅れたことについて利子相当分が追加的な税として徴収されるわけではないから、課税繰延べによって納税者は税負担を実質的に低下させることができる。また、仮に課税を無限に繰り延べることができれば、割引率（税引き後の資本コスト）が正であるかぎり、税負担を消滅させることができることになる。また、含み損がある場合には、最適なタイミングでそれを実現することにより、税負担の減少を実現することもできる。「税務戦略入門−タックスプランニングの基本と事例」（渡辺智之著４３頁）
租税裁定の基本形
一般に、課税上の取り扱いが異なる資産について、一方を購入（ロングポジションで保有）し、もう一方を売却（ショートポジションで保有）することによって鞘を抜く手法を、租税裁定（tax
arbitrage)という。本節では、租税裁定の基本的な考え方を解説する。タックス・アービトラージには、ＯＦＡ（organizational-form
arbitrage)とＣＢＡclientele-based arbitrage)の２種類がある。「税務戦略入門−タックスプランニングの基本と事例」（渡辺智之著６４頁）
ＯＦＡ
ＯＦＡとは、課税上有利に扱われる資産をロングポジションで、課税上不利に扱われる資産をショートポジションで持つことによって、鞘をかせぐことである。「税務戦略入門−タックスプランニングの基本と事例」（渡辺智之著６４頁）
ＯＦＡの一種としてのストラドル
ＯＦＡは通常、暗黙の税が存在しない状況のもとで行いうる。しかし、暗黙の税が課されている資産であっても、それをロングポジションとショートポジションの両方で保有できて、かつ、両者の場合で課税関係が異なれば、ＯＦＡが可能となる。すなわち、ストラドル(straddle:両建て取引)の場合である。ストラドルとは、同一の資産をロングポジションとショートポジションで同時に保有し、相場の変動に応じて、含み損が出た側のポジションは手仕舞いして損失を実現させたうえで、再び同じポジションを復元するとともに、含み益が出た側のポジションはそのまま維持していくという取引である。このような取引によって、なんらかのリスクを負うことなく、課税繰延べの利益を得ることができる。「税務戦略入門−タックスプランニングの基本と事例」（渡辺智之著６７頁）
ただし、他のＯＦＡと同様、ストラドルも、少なくとも単純な形では実施することは困難である。ストラドルを行っていることは、比較的容易に発見されやすいために、そのような場合には通常の実現ベース課税を適用しないという対応が可能であり、実際、そのような対応が行われているからである。また譲渡損の控除に制限がある場合も、ストラドルを抑制する効果がある。さらにストラドルを行うためには相当の取引費用（両建て取引を行うために証券会社等に支払わなければならない手数料など）がかかることも、考慮しなければならない。「税務戦略入門−タックスプランニングの基本と事例」（渡辺智之著６８頁）
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| 岡本治郎 |
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| プロフィール |
青山学院大学大学院法学研究科ビジネス法務専攻修了。修士（ビジネスロー）。
日本銀行・金融広報中央委員会の平成２０年度通信講座「くらしに身近な金融講座」の改訂を依頼される。
会社役員。
資格など
日本証券業協会会員
内部管理責任者資格。
実用英語技能検定準一級。
趣味は、サイクリング。ギター。
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