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311そのとき@
2011年3月11日、本社主筆が体験した震災 |
一方、多くの投資家が、311で破綻した。
証拠金取引を扱っている証券会社の多くが破綻した投資家の損失の回収が滞り数十億単位の損失を被った。
廃業した証券会社もあらわれたことからもその悲惨さが想像できる。
石巻市立大川小学校では、山へ逃げるという意見とお年寄りもいて上りにくいから三角地帯だという意見で教職員が対立、
最終的に三角地帯を目指した。そして児童や教師の大半の方が死亡した。
さぞ無念だったろう。自分が選んだ道に賭けて死亡したのだったらまだ納得がいく。
しかし教師13名の集団浅慮と片づけられる問題だろうか。
日本全体に潜む思考法および教育の欠陥をこの件からかいま見ることはできないか。
同じ頃、釜石では、群馬大学の協力のもと「自分で考える」という防災教育を受けていた子供たちは、教えられたとおり、
いやそれ以上の対応をとることで、巨大津波から無事に生き残った。
日本人は、従順な国民である。教育も教師のいうことに素直に従う子がすばらしいということになっている。
しかし、変化の激しい未来に対峙する意思決定は、たった一つの正解があるわけではない。
いくつものベターな解がある世界。それはサイエンスに対してアートの世界ともいえる。
チェルノブイリでは、事故後、被災地にはいり作業した多くの方たちが長く後遺症に悩まされ苦しい人生を送っている。
日本でも、福島の牛を食べましょうというキャンペーンに協力した方たち、
あるいは、被災地にボランティアにいった方たちを私は何人も知っている。
そのような善意の方が、あるいは放射能に無知な方たちが、内部被爆をし、数年後に後遺症に悩まされ苦しい人生、
もしくは、甲状腺ガン、白血病といった病気で亡くなっていくだろうと国際原子力機関IAEAはすでに震災のあった月に、
少なく見積もっても40万人以上が早くて3年後から10年かけて亡くなると予想しているのだ。
大川小学校の決断は日本中リアルタイムでおきているし、これからもおきるのだ。
東京でもチェルノブイリで汚染地域とされる基準を上回る高濃度のセシウムが検出されている。
子供たちにとっては、たいへん酷な環境かもしれない。
震災後、私は、外食をしなくなった。
私は健康第一なので命のために金に糸目はつけないが、それにしても自分の命を守るのに高くつくようになった。
日本近海の汚染された海水から水揚げされる魚は一切食べない。
私たちの人生にとって時間こそが真の希少資源だ。私の仕事は、集中力を要する。
前ページをみたら、どれほどの注意力がそそがれているか、私の時間の密度がいかに濃いかおわかりだろう。
注意を向けられることに時間を使うべきだ。
そして、仕事以外の時間は、友人との交流に、ふれあいに、たくさんの人との出会いに向けるべきだ。
新たな出会いの中で、たくさんの人の中で、注意が散漫になることはあまりないのではなかろうか。
それはつまり、幸せな時間をすごしていると私は考える。
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岡本治郎 |
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プロフィール |
青山学院大学大学院法学研究科ビジネス法務専攻修了。修士(ビジネスロー)。
日本銀行・金融広報中央委員会の平成20年度通信講座「くらしに身近な金融講座」の改訂を依頼される。
会社役員。
資格など
日本証券業協会会員
内部管理責任者資格。
実用英語技能検定準一級。
趣味は、サイクリング。ギター。
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テクノロジー犯罪の解決は
あらゆる政治課題解決の
糸口となる
---参考資料--- |
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